2013年10月8日火曜日

3点チャージ(CustomIndicator付)

■3点チャージとは■
皆さん3点チャージという方法はご存知かと思います。
念のため、知らない方のために簡単に手法を書きます。

  こいつはIndicatorを3つ使って行う株の逆張り手法でWikipediaにも書いてある有名な手法です。
  エントリータイミングは

   ・RSIが30以下
   ・移動平均乖離率が-15%以下
   ・ボリュームレシオが30以下

  で買いです。(売りは70以上、+15%以上、70以上)

  要は売られすぎを判断する指標を3つの視点から見て、どう考えても売られすぎなら戻りが入るだろうという
  考えを元にエントリーする手法です。

今回はこの手法をFXに適用したらどうなるのかを確認します。



■手法について■

FXには3点チャージをそのまま適用できません。
そのため、今回は少し内容を変更します。

①移動平均乖離率について

FXは株価と違い移動平均から15%も乖離することはありません。
なので、どう評価すればいいか難しいところです。
そこで、以前ご紹介した偏差値を取る手法を適用します。
基準としては、偏差値が30以下のときを売られすぎ、70以上のときを買われすぎと判断することにします。
30~70とは「もし、母集団のサンプルの理論値が同一であるなら95%が収まる範囲」です。

②ボリュームレシオについて

FXは株と違い相対取引で各国さまざまな市場で取引されています。あちこちで取替えっこが行われている世界です。
投資銀行、ヘッジファンド、デリバティブ投資家、機関投資家、大手輸出入業者、インターバンク等、様々な人たちがロイター、CME通貨先物等を介して取替えっこしています。(これらをまとめてFX市場と呼ぶことにします。)
FX市場はあちこちの人たちがあちこちの場所で交換し合っている世界なので、全体の取引量について把握できている人はいません。
つまり、ボリュームが判らないのです。
(MetaTraderのPredefined variablesにはVolumeという項目があります。何を根拠にVolumeを決めているかは不明です)
そのため、ボリュームは今回評価しないことにします。


■エントリー、イグジットの手順について■

<エントリー>
①移動平均乖離率の偏差値(MA(21)の21分散を使用して求めます。)が30以下で買い、70以上で売り
②RSI(14)が30以下で買い、70以上で売り

①と②のアンド条件で判断

<イグジット>
①SMA(14)を跨いだら手仕舞い。
②RSI(14)が50を越えたら手仕舞い。

①と②のオア条件で判断

■使用通過と期間■


2006年1月~2008年11月
USDJPY


■結果■

まず、1時間足での結果です。

<1時間足>






なんとも残念な結果です。


PF       0.77
Payoff Ratio 55%
ドローダウン 26%
勝率      58%


これは長時間の足だとFXの場合、概してトレンドフォローの方が勝てるからだと分析しています。


では短時間足だとうまく行くのでしょうか。
以下に15分足、5分足、1分足の結果を掲載します。

<15分足>




PF       0.96
Payoff Ratio 54%
ドローダウン 15%
勝率      64%


勝率の改善によりPFが大幅改善しています。
この調子だと足をさらに短くすればうまく行くか!?


<5分足>




PF       0.93
Payoff Ratio 48%
ドローダウン 35%
勝率      66%


更なる勝率の改善はありませんでした。
Payoff Ratioの低下は短い足にしたことによるスプレッドの影響と考えられます。


<1分足>





PF       0.8
Payoff Ratio 45%
ドローダウン 93%
勝率      64%


勝率はほぼ変わりませんでした。
取引回数が5分足のときより増えたので傷口(ドローダウン)が広がっています。



■考察■

結局勝てる手法ではありませんでした。
しかし、ここでひとつ注目すべきところがあります。
1分足のトレードでは2006年1月~2006年9月までの半年間、約5000回ものトレードで勝ち続けている期間があります。

<1分足(200601-200609)>



PF       2.01
Payoff Ratio 53%
ドローダウン 1.11%
勝率      79%


つまり、3点チャージ手法を今回紹介した方法(乖離率を偏差値で評価し、ボリュームを見ない方法)に変更しても充分機能する場合があると言えるのではないでしょうか。


しかし、その後は一方的に負け続けています。


<1分足(200610-200811)>




PF       0.59
Payoff Ratio 42%
ドローダウン 78.99%
勝率      58%


どうやらこの手法は2006年9月までは非常に有功だったようです。
なぜでしょうか。

まずは長期トレンドをみてみましょう。
日足を掲載します。



特に特徴が無いことがわかりました。
どうやら大きな流れの変化による影響ではないようです。

ロングとショートで特徴が無いかも確認しました。
    勝っている時  負けているとき
Long    79%  →  58%
Short   78%  →  57%

どうやらロングでもショートでも2006年10月以降勝てなくなったようです。



困りました。
どうやってこのブログを締めればいいか分からなくなってきました。
とりあえず頑張ってまとめてみます。

①3点チャージ手法を今回紹介した方法(乖離率を偏差値で評価し、ボリュームを見ない方法)に変更しても
  充分機能する場合がある
②5000回のトレード結果で圧勝している手法でも負けるときが来る。
③ということはスキャルピングシステムは随時システムを変えていかなければいけないということか。

ということにしておきます。

最後に今回使用したIndicatorをブリーフケースに入れておきます。
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/ta_system_trade/lst?.dir=/%a5%de%a5%a4%a5%c9%a5%ad%a5%e5%a5%e1%a5%f3%a5%c8/9b0a&.order=&.view=l&.src=bc&.done=http%3a//briefcase.yahoo.co.jp/

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